経営者の視点でWEB集客する方法を今更ながらにざっくり確認する<その1>

世の中にはWEBにまつわる多くのサービスが存在する。
IT業界にいるとあまりに基本的で語られることも少ないが、今回は経営者の視点でWEB集客する方法を今更ながらにざっくり確認してみようと思う。

①自社ホームページによる集客

今の時代、会社の信用の基礎としても、集客活動のベースとしても、自社ホームページを用意しておくに越したことはない。
しかし、お金をかけて作る場合は、スモールビジネスではかなり悪質な業者が横行しているので注意が必要だ。ホームページは無料から存在するし、無料でもそこそこのものは用意できるということは知っておくべきだ。
基本的には自社のホームページは宣伝費用もスペースの容量も使用期間もほとんど制限がない。ただし、自社ホームページを持っているだけではアクセスがほとんど望めないので、SEM・SEO対策(後ほど詳述)が必要になってくる。
こうした内容も含めて、ホームページ作成と運用にどれくらいの費用がかかるかは機会があれば別の記事としていずれまとめたい。

②ECサイト(自社EC・楽天・アマゾンetc)を使った集客

自社の商品をインターネット上で販売すると「全世界が商圏だ!」と耳障りのいい言葉で営業されることもあるかもしれないが、これも投資対効果の観点でなかなか厳しい世界だ。自社E Cサイトで物が売れれば幸せだが、基本的には楽天やAmazonのようなECモールに出店する事をオススメする。
自社E Cサイトでは表示内容や期間にほとんど制限がない反面、ユーザをある程度の数、継続的に引きつけるブランド力が必要だ。また、クレジットカード情報や会員情報をいちいち入れるのは手間がかかるため、そこでしか買えないとか、品揃えが多くて継続的に利用したいとか、個人情報を預けても大丈夫な信用力とかが必要となり、割とハードルが高い。
楽天やアマゾンなどのECモールはこの点を既にクリアしている上に、物を買いたいカスタマーが呼び込まれるので、売上の観点ではしっかりと効果を出すことができる。とはいえ、品番やJANコードなどで検索できる商品は他のモールやECサイトと比較出る商材は価格競争が激しくなる。

③広告サイトによる集客

商材が高すぎて実物を見ないと購入を決められないものや、サービスを提供するために実店舗へ呼び込む必要がある場合に利用するのが広告サイトだ。例えば、飲食店向けの食べログ・グルナビ、美容系のホットペッパービューティ、中古自動車などのグー・カーセンサーなどである。
顧客は具体的な目的を持ってそのサイトに来ているので訴求力は高く、売上への効果もかなりある。ただ、どんないいサービスを提供していても価格を軸に検索されるとそもそも検索結果に表示されない上に、クーポンなどを求めるいわゆるバーゲンハンターも多いので、顧客定着率は低めになる。
情報量により変わるが広告料は高い。
「四苦八苦して作った当期純利益分くらいをそのまますくい上げる価格設定になっている」と、文句を聞いたこともある。経営者の力量の問題もあるだろうが、一度来た顧客が定着してくれるだけのサービスとか専門性がないと、売上を維持するために広告を出し続けなければいけない状況に陥る。

④検索エンジンによる集客

GoogleとかYahooでなにかキーワードを入れて検索をかけたときにそのキーワードに近い一覧が検索結果に出力する。この時に検索上位になることで集客するという考え方がある。例えば、「吉祥寺 ラーメン屋」などで1ページ目に出てくれば、来てくれるお客も増えるからである。
こうした検索エンジンを使ったマーケティング策をS E M(Search Engine Marketing)と呼ぶ。
多分、ほとんどの人間はS E O対策と聞く方が多いと思うが、S E Oは「Search Engine Organize」(検索エンジン最適化)と言って、検索キーワードに近いキーワードを自社ページに埋め込むような方式のことを指し、S E Mの手法の一つに過ぎない。昨今の検索エンジンはキーワードよりも、サイトの構造だとか、語られる文章の内容だとか、参照されている数だとかの方が重視されるので、検索上位に出力するための施策は正確にはS E M対策と言うのが正しい。
このS E M・S E O対策にはお金がかからないが、いちいち対策が面倒臭いと思うのであれば、検索結果と一緒に出ている広告を買うことができる。この広告枠を買うと検索結果以外にも、いろんなサイトを見にいった時にバナー広告を表示して、顧客を呼び込むことが可能になる。
広告は入札方式で、人気キーワードや人気サイトで広告を表示させる場合はかなり費用がかかり、ワンクリック数千円なんて場合も存在する。自社サイトやECモールへ直接誘導させることが前提となるため、訴求力は比較的高い。
こうした仕組みに関しては、また別の稿でいつかあらためて説明しよう。

⑤Facebook公式ページ+Facebook広告

S N Sを使って集客する方法もある。
代表的なものがFacebookだが、これは単に自分の個人のページでお店を宣伝すると言う話ではなく、企業用の公式ページまで無料で持つことが可能になっている。ユニクロとか無印良品とか、超王手企業もFacebook公式ページを持っていて、Facebook会員でなくてもアクセスできるようになっている。自社サイトを作るのが手間やコストだと思うのであれば、極端な話企業用のFacebook公式ページを一つ持っているだけでも大丈夫なくらいである。
公式ページを持つと、Facebook会員に向けてFacebook上で広告を打つことができる。
会員限定だと数が少ないのではと思うかもしれないが、日本だけで2600万人ほどの会員がいるので規模としては十分である。しかもFacebookは会員登録時に、氏名・生年月日・性別(・メアド)を必須で登録させるほか、居住地・職業・学歴・趣味などの入力を上手く促すような仕組みを持っているので、広告を出す時にそうした属性を選んでピンポイントでその相手に対して広告を表示することが可能である。例えば、吉祥寺から半径10km以内に居住する、30~35歳、男性と言った風に広告を出す相手を選ぶことが可能だ。Facebookのアクティブ会員は若干年齢層高めと言われるが、Instagramユーザに向けても広告を出すことができるため、かなり的確なターゲッティングができるのである。
しかもGoogle広告と比べると比較的安め(100円〜/日)に料金が設定されている。

まだまだ語るべきことは多いが、ボリュームが大きくなってきたので今回はこの辺で。