改正健康増進法・東京都受動喫煙防止条例②〜たばこの種類と喫煙できる場所

前回のブログでは、今回の法改正・条例に合わせて基本的には禁煙とする方が良いということを書いた。 とはいえ、やらない選択をしても知識としては知っておいて損はないので、喫煙スペースを設ける場合の考え方を解説しよう。

タバコの種類

まず注意しなけれいけないのは、たばこと一言で言ってはいるが実はいくつか種類が別れており、その種類別に対応が異なるという事だ。簡単に分けると以下のように区分できる。

種類 製品等 特色
 1) (いわゆる)たばこ 紙巻たばこ、葉巻、パイプ、水たばこ たばこの葉を燃焼し、そこから出る煙を吸う。燃焼温度が500度と高く、ニコチンとともに有害物質のタールも排出される。
2) 加熱式たばこ IQOSやglo、jouzなど。 たばこの葉を使うのは変わりないが、紙巻たばこと比較して燃焼温度が低い。(350度付近)「加熱」しているだけで火が出ないので灰や煙を出さない。タールはほとんど発生しないとされている。
3) 電子式たばこ VSTICKなど
日本では個人輸入のみ(2019年7月現在)
たばこの葉を使わない。電熱線の発熱によりニコチンを霧状化して吸い込むタイプの方式を取っており、たばこの定義に当てはまらないという議論もある。タールの発生はない

 

「改正健康増進法・東京都受動喫煙防止条例」の目的は「受動喫煙」を防止することを目的にしているが、そもそも受動喫煙で健康被害が確認されているのは「1) (いわゆる)たばこ」のみだ。加熱式たばこに警鐘を鳴らす研究も出てきてはいるが、科学的根拠として証明するにはまだ至っていない段階だ。

平成28年10月第192回国会で行われた衆議院議員井坂信彦氏の質問「厚生労働省の受動喫煙防止対策に新型たばこは含まれるのか」に対する答弁は以下の通りとなっている。

お尋ねの(‥略‥)「アイコス」を含む電気加熱式たばこについて、健康影響の評価等の情報が少なく、「疾病との関連については、今後の研究が待たれる」としている。また、電気加熱式たばこについては、「受動喫煙防止対策について」(‥略‥)の発出時点において販売されていなかったため、通知では受動喫煙防止対策を講ずる対象に電気加熱式たばこは含まれていないが、(‥略‥)、今後の電気加熱式たばこの健康影響に関する研究により得られた知見等を踏まえて判断してまいりたい。

要するに、これからデータが出たら決める、というのが結論である。
電子式たばこに至っては、国内販売は認められていないことから、規制の対象にすらなっていないようだ。

喫煙できる場所

以上を踏まえて、喫煙できる場所での喫煙の取り扱いを以下の表にまとめた。

名称 喫煙専用室 指定たばこ専用喫煙室 喫煙可能室 喫煙目的室
説明 たばこを吸うためだけの喫煙室 加熱式たばこに限り、吸いながら飲食できる喫煙室 従業員がいない飲食店の喫煙室 シガーバーなどの喫煙ブース
たばこ たばこ全般
(紙巻たばこ、葉巻、パイプ、水たばこ、加熱式たばこなど)
加熱式たばこのみ たばこ全般
(紙巻たばこ、葉巻、パイプ、水たばこ、加熱式たばこなど)
たばこ全般
(紙巻たばこ、葉巻、パイプ、水たばこ、加熱式たばこなど)
施設 第二種施設または鉄道・船舶の屋内の一部の場所 第二種施設または鉄道・船舶の屋内の一部の場所 従業員がいない等一定の要件を満たした既存飲食店の屋内の全部または一部の場所であること シガーバー(スナック)・たばこ販売店の屋内の全部または一部の場所
要件 飲食禁止。喫煙以外ダメ
・技術的基準に適合すること
・飲食可。喫煙以外のこと可
・技術的基準に適合すること
・飲食可。喫煙以外のこと可
・技術的基準に適合すること
保険所等へ届け出
・飲食可。喫煙以外のこと可
・技術的基準に適合すること
表示 ・喫煙室の出入り口の見やすい場所に所定の標識設置
・施設の主な出入り口の見やすい場所に所定の標識設置
標識①
標識②
標識③

受動喫煙防止対策施設管理者向けハンドブックより抜粋

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