飲食店が、WEB集客から行うべきでない理由

飲食店を経営していて売上が上がらないとなると、どう集客しようか悩むところだ。その一つの手段として、グルメサイトへの掲載やSNSなどの活用がある。ツイッターのつぶやきなどで、閑散時間帯の売上を平準化させる事なども期待できる。

だが、もちろん考え方としては悪くはないが、WEB集客は一通りの事をやって最後に実施すべきだ。

二度と来ない客の増加

飲食店がしっかり存続するためには、いかにリピーターを増やすかが重要である。
一回行って、気に入らないと記憶されたお店にまた行こうという思う客は少ない。WEB集客が成功して一時的に客数が増えても、定着しなければ二度と来ない客が増えることになる。必要なのは店舗の魅力を増やしてまた来たいと思わせることであり、店舗コンセプトを磨き込むことの方を優先すべきだ。

収益モデルの見直し

また、お客が増えただけでは利益は増えない。
単純な話、利益があっても客一人から10円しか儲けがでないようなビジネスであれば忙しくなるだけで、徒労感が増えるばかりだ。現金が入ってこない恐怖から、すぐにでも集客を優先させたいのは感覚としては理解できる。
だが、そこはグッと踏みとどまる。
まずは飲食店の経営の指標値であるFLR比率分析を行い、適正な収益モデルになっているかを確認する。その上で、なるべくお客もお店も嬉しいメニューにしていこう。

費用感

既に何かやっているのであれば辞める必要はないが、かけている費用が現実的にどのくらいの売上に結びつく必要があるのかは分析する必要がある。例えば、客単価1000円の定食屋で仮に原材料費が500円だとすると、残りの(限界)利益は500円となる。広告宣伝費を月10万円かけている場合、その(限界)利益500円で10万円を割る。結果、月に200食分以上余分に注文が増えなければ、かけている宣伝費用が多すぎることになる。
予約などを受け付けるタイプの業態でなければ集客の効果を測ることは難しいが、費用感として適正なのかは絶えず問えるだろう。

更新をする

また、大抵の場合、SNSの発信は自分でやることが前提となる。
集客施策を開始した時は積極的に更新をするものの、2ヶ月過ぎ、3ヶ月過ぎ、半年一年と経過するとほぼ更新することがなくなり、辞めることで顧客が減るのも怖いので、効果はなさそうだけど代理店に費用を支払い続けることになるのである。

WEB集客施策は一つの手段ではあるが、その前にやるべきことがあるのである。