経営者の視点でWEB集客する方法を今更ながらにざっくり確認する<その2>

さて、前回の続きで経営者の視点でWEB集客する方法を今更ながらにざっくり確認して行こう。

Instagram

言わずと知れたInstagramである。
日本国内でも2019年6月時点でユーザ数3300万人を超え、実はFacebookよりユーザよりも多い。飲食・旅行・ファッションなど視覚的伝達手段としてでは絶大な効果を誇っている。
実はInstagramはFacebook傘下のS N Sで、広告の仕組みはFacebookのものと全く一緒の仕組みを使っている。というか、Facebook上で広告を作成し、配信先にFacebookを選ぶかInstagramを選ぶかの違いくらいしかない。なので、年齢・性別・居住地域・その他の顧客属性をもとに的確なターゲッティングが出来る。
静止画以外にも動画やカルーセル広告(写真+動画+テキストの組み合わせ)やストーリーズ広告(インスタグラムのストーリーズフィールドに表示。アンケートなどが可能)、コレクション広告(カタログ形式で複数商品を出力)なども利用可能。
今や検索ツールとしても利用される場合もある。我々のようなオッさん世代は、飲食店を探す時にGoogleやグルメサイトで検索をかけるのだが、若い人たちの間ではInstagram上で検索し、美味しそうなお店に行くのだそうだ。そういう意味で広告を発信するだけでなく、いわゆるインスタ映えするメニューの開発とか、観光地やホテルならばスタッフが気軽に写真を撮るのに協力するなど地道な活動も重要になる。

Line@

Lineは20-30代に圧倒的に支持されているコミュニケーションツールである。ほぼ、若者世代のコミュニケーションのインフラとしていっても過言ではない。ただ、Line単体はプライベートな個人用のコミュニケーションツールでしかないのだが、Facebookで法人ページが持てるように、Lineでも法人用のアカウントを持つことができる。これが「Line@」だ。実は「Line公式アカウント」というものもあるが、初期費用800万円以上、月額費用250万円以上で、こちらは大企業向けなので大抵の会社では意識する必要はない。
Line@は無料プランから始めることができ、登録してくれたユーザに対して一斉にメッセージを配信したり、ポイントカードを作成したり(「ショップカード」機能)、クーポンを配布したりすることができる。もちろん1to1のメッセージのやり取りもできる。
自分の店の「Line@」にユーザが参加してくれなければ始まらないのはハードルだが、他の広告手段が新規顧客を集客するのに対し、「Line@」は既存顧客をリピートさせるのに向いている。

Twitter

1回の投稿が140字までに制限された短文投稿サービス。即時性・拡散性の高い伝達手段に特色がある。
通常のSNSは、相手のリクエストを承認する形で、自分の投稿を公開する範囲をコントロールすることができる。自分の伝えたい相手にボールを投げるイメージだ。一方、Twitterは基本全世界に情報が公開されていて、知りたい人がそれを取りに行くような仕組みとなっている。要は相手がボールを勝手に取りに来るイメージとなる。
公開範囲は制限することもできるが、基本的には自分のつぶやきたい相手は選べず、相手から選ばれる立場になる。これは、逆にいうと(いい意味ばかりとは限らないが)相手から関心を持たれている事を示す。
集客をする立場からすると、自分から繋がりにいかなくても関心を持ってもらえている人に即時にメッセージを伝達することができるので、例えば飲食店で雨が降った時に割引を急遽行うなどの告知を即時に拡散してくれるなどの効果があるし、イベントをやっている状況を実況するなど、ライブ性が高く共感性の高い伝達手段となる。また、自社ホームページと連動することなども可能で、日頃更新するのが面倒な人でも生きたホームページを運用することが可能である。
ちなみにTwitterにもお金を払って広告を出す仕組みがあるが、どうもTwitterユーザーに訴求しにくいようだ。

メール(メーリングリスト)

特定のユーザに直接的に情報を配信できる仕組みとしてメルマガなどもある。
若者はあまり使わないが、いまだ有力な手段としてメールは大きな伝達手段である。FacebookもLineもTwitterも、いくら普及したとは言っても基本SNSは民間の会員制サービスである一方、メールはインターネット上のプロトコルレベルで担保されている、まさに社会的なインフラ技術である。
インターネットプロバイダで契約すればメールアドレスは必ずもらえるし、携帯電話には必ずメールアドレスがバンドルされている。
見てもらえるかは別として、少なくともメールアドレスが正しければ到達することまでは保証され、インターネットに繋がるほぼ全ての人間に対して繋がれる可能性のある手段となる。
ユーザの属性情報と紐づければ、その属性に応じて適切な集客が可能となる。

その他・まとめ

実は、スマホアプリなども難しい機能を実装しなければ、結構簡単に開発することができるので、そうしたアプリを使った集客方法もある。また独自のアプリを使わなくても、キャッシュレスアプリなどでもOrigami社に限定されるが、来店顧客に直クーポンなどをプッシュ通知できる仕組みなどもあったりする。
また、今回は、動画を使った集客などは割愛をしている。

まぁとにかく、ちょっと目を話せば思いもつかなかったようなサービスがWEB上に広がってきていて、結局どう集客すればいいのかがわからなくなる。
それぞれ詳しく説明するのは他のサイトに任せるとして、今更ながらにざっくりと俯瞰してみた。

方法 特徴 費用と集客 備考
自社ホームページ 宣伝費用・スペース・期間に制限なし

SEM対策してないとアクセス難

費用:安い

集客:×

ECサイト

 

自社ECよりは売上が上がる。差別化されていない商材は価格競争激しい。 費用:高い

集客:◎

アマゾン、楽天、Yahoo!ショッピング等
広告サイト

 

顧客への訴求力高く、売上効果は高いが、顧客定着率は低め 費用:高い

集客:◎

グルナビ、ホットペッパー、カーセンサー等
Google広告

 

自社サイトへの誘導が前提。訴求力は比較的高い。 費用:高い

集客:◯

Facebook

 

FBユーザに限定されるが、的確なターゲッティングができる。年齢層高め。 費用:低い

集客:◯

国内 2,600万人(2019)
Instagram

 

飲食・旅行・ファッションなど視覚的伝達手段では絶大な効果。今や検索ツール化。 費用:低い

集客:◯

国内3,300万人(2019)
Line@

 

コミュニケーションインフラとして浸透。年齢層低め。決済機能。会員限定機能 費用:低い

集客:△

国内 8,000万人以上(2019)
Twitter

 

即時性・拡散性の高い伝達手段に特色。有料広告もあるが好まれない傾向。 費用:なし

集客:△

国内4,500万人(2017)
メール

 

ユーザの属性情報と紐づけることで、その属性に応じて適切な集客が可能 費用:なし

集客:△