売れるものと売れないものの間には色がある

「売れるもの」「売れないもの」

ビジネスでは、金額の大小があるにせよ、物だったりサービスだったり何かしらを売買していると言える。よって、究極に言えばビジネスでは「売れる」ものと「売れない」ものに二分することができる。そして「売れる」ものは数値に置き換えられ、世の中の営業マン達は日々その成績と格闘するのである。

だが、「売れるもの」と「売れないもの」の間には色がある。

契約をとるかとらないか判子一個の違いしかないのだが、「売れない」もの中には、はなから売れなかったものと売れそうで売れなかったものが存在し、それらは区別されて然るべきだ。

仮説検証する

「売れる」ものが何故売れたのかの要因は比較的簡単に分析できる。どうして買ってくれたのかを聞けばいいからだ。一方、「売れない」ものが何故売れなかったのかを分析するのは、結構手間だ。そもそも買わない客とはその場からいなくなってしまった客なので聞くタイミングがないし、万一聞けたとしても、なんとなくピンと来なかったくらいの回答しか得られないことが多い。

だが、それでもそこにお客さんがいる限りにおいては、全く興味のない客なのか、少しは興味があるのか、条件付きなのか、すごい乗り気なのかなど、どこらへんに位置するかはある程度目星をつけられる。

正確にはわからないとしても、「全く興味がない」→「少し興味がある」→「とても興味がある」→「売れた!」などおおよその顧客の段階をヨミながら、それぞれのプロセスへ育てるための打ち手を整えていく。そして最終的に売れたら売れたでその要因を分析し、何が顧客に刺さったのかを確かめて応用していく。

最近の営業管理システムは、大体デフォルトで顧客の段階を定義できるようになっているので、流石に今時「がんばれば結果は付いてくる、売れないのは頑張りが足りないからだ」みたいな事を言う管理職はいなくなっている(…と信じたい)が、それでも同じシステム使っていても営業や販売の差がつくのは、「仮説検証力」の差があるからなのだろう。

 

何かものがなかなか売れないと悩んでいる会社があるのであれば、自分たちの商品やサービスをどのように作って(or仕入れて)、どのように売っているのか、その間のプロセスを丁寧に見直していくべきである。